デイサービスの仕事はなぜ人気が高いのか

 介護の仕事にはどの分野においても体力的、精神的に辛い仕事というイメージが付きまとう。特に有料老人ホームや特別養護老人ホームには、常に求人を出しているところも多く、厳しい環境の中で毎日の仕事をこなしているスタッフも大勢いるのが現状だ。このような入居型の施設の場合、毎日同じ入居者の方と顔を合わせ、ルーティーン化している仕事をモチベーションを保ちながら行うのは簡単なことではない。現実問題として離職率の高さが話題に上ることも少なくないのだ。

 しかし、そんな介護業界の中でひそかに人気が高まっているのがデイサービスである。デイサービスは老人ホームでの勤務のように日々同じ利用者の方と接するのではない。たいていは曜日ごとにタイムスケジュールが組まれているため、毎日同じような仕事をしていても、変化を感じることができるのだ。

 また、身体機能に衰えがある方でも、デイサービスの利用を楽しみにしている方が多いので、病院や老人ホームに比べると施設全体の雰囲気が和やかという特徴もある。仕事とはいえ、利用者の方から楽しかったよ、また来たいという言葉をたくさんもらえると、明日への活力にもつながるだろう。

 もちろんデイサービスの仕事にも辛いことがない訳ではない。入居型の施設にはない送迎が必要な方も多くいる。それでもなおデイサービスに人気が集まるのは、新たな可能性を見いだせると感じている方が多いからかもしれない。現状に閉塞感を感じている方にとっては、一度は目を向けてみる価値のある職場ではないだろうか。